恥ずかしいぐらい泣いた

 

中学の時、体育の授業でバスケをやった時に

相手チームの女の子と強く頭をぶつけた。

 

 

 

 

 

 


ゴール下でもうすぐゴールきめられそうになった時にその子とマッチアップしてて、
同タイミングでその子は左へ、私は右へ向かおうとして

 

あっ、と思った時には激しくぶつかってた。

 

 

 

 

 

ぶつかった音は周りには聞こえなかったっぽいけど、私達にはすごい音がしてかつすごい痛かった。

 

 

 

 

 

 

でも当時の私は

すごい痛い、でもぶつかったからとにかく早く相手に謝らなければっという思いが強くて

 

 

ごめん、大丈夫?と声をかけたけど相手は返事ができないほど痛かったっぽくてその場でぶつけた場所を抑えてしゃがみこんだ。

 

 

 

 

 

 

で、私が焦って必死にごめんね!大丈夫?!って何度も声掛けてたら

みんなも気付いたみたいで

 

 

 

それまで活気があった空気が一気にシン…となったのを覚えてる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


その後はその子は保健室に連れてかれて数分してから試合続行、

とりあえず私も痛いまま試合を続けた。

 

 

 

 

 

 

 


授業が終わった後友達と一緒に保健室に行って、

その子が泣き腫らしたような顔をしてたのでさらに申し訳なく思ってさらに謝罪してそのことは終わりになったけど、

 

しゅんっとなりながら、教室に帰る時に一緒に保健室に行った友達から言われた言葉にすごく動揺した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「びっくりしたね。〇〇は大丈夫だったの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


その言葉を聞いた瞬間

恥ずかしいぐらい涙が出てきちゃって、

下うつむいて喉が絞まるぐらい苦しい中

 

やっと自分の口から痛いって言葉が出るようになった。

 

 

 

 

 

 


そう言った友達はさらに驚いて足止めて私を見てた気がする 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

苦しく泣いてる時にいろんな気持ちが頭の中に文字で出てきた。

 

 

本当はぶつかった瞬間声も出ないぐらい痛かった、

その後試合続行した時もずっとじんじん痛かった、

保健室へ謝りに行った時、本当は私もぶつかったところを冷やして欲しかった、

本当は今も痛い、

 

本当は、

 

私は、

 

ほんとは…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


本当は最初から素直に痛いって言えばよかったんだ、

なのにその頃からなぜか相手を先に気に掛ける癖みたいなものがついてて

馬鹿みたいに謝罪を繰り返してたから、

周りの人もその子だけがぶつかったみたいに思ったんだと思う。

 

 

 

 

事実、最初に〇〇は大丈夫?って声掛けてくれたのは、

授業後その友達が言ってくれたのが最初だったし、

無意識にでもそう仕向けたのは私だ。

 

 

 

 

 

 


でもそのことに気付いてくれた人がいることがすごく嬉しくて、

でも自分から痛いって言えなかったのが情けなくて恥ずかしくて、

 

 

 

その言葉をきっかけに例えじゃなく、

本当に一気に気持ちのダムが決壊したように

自分の中に堰き止めてた思いがあふれ出して

コントロールしようにもどうしようにもなくなってただただ、泣くしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 


相手を先に気に掛ける自分を擁護する気はないし、ぶつかった子を非難する気持ちもさらさらない。

 

 あれは事故だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でもその事故を機に自分にはそんな面があるんだって

友達の言葉をきっかけに再認識できて、

 

馬鹿だったなぁっと今でもしみじみ思う。